大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和43(あ)544 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

記録を調査すると、被告人の原審弁護人島秀一から「上告趣意書」と題する書面

が提出されているけれども、本件上告は被告人自身により提起されたもので、右原

審弁護人が提起したものでないことおよび同人を当審における弁護人に選任する旨

の弁護人選任届は遂に提出されていないことを認めることができる。そうすると、

右原審弁護人から提出された上告趣意は、なんら権限のない者が提出したことにな

り不適法であるから、本件においては、上告趣意書提出期間内に有効な上告趣意書

が差し出されなかつたことに帰する。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項一号により、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり決定する。

昭和四三年六月二五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 松 本 正 雄

裁判官 飯 村 義 美

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